大原則(これが全て)
「営業」ではなく「マンションの通信設備お知らせ担当」として最後まで一貫する。途中で営業っぽさが混じると一貫性が崩れ、警戒される。序盤の目的は警戒を解く → 不満を引き出す(yes) → 理由で納得させる → 玄関先を確保する。
営業のセリフ
お客さんのセリフ
進め方・狙い(話さない/意識すること)
宅内編の流れ(全5ステップ)
- 1ピンポン(第一声)
- 2対面挨拶+設備確認
- 3返答を受ける→深掘り(時間帯・行動→共感)
- 4宅内トーク(玄関先を借りる)
- 5アウト返し(料金・違約金)
※この後の「クロージング(紙を出す)→後確案内」は別タブクロージング編に収録。
1
ピンポン(第一声)
用件を一息で伝え、玄関を開けてもらう
営
お世話になりますー。本日JCOM回線とNTT回線ご利用の世帯様に、お知らせがあったので順番にご説明で回ってますー
出てこなかった場合 ↓
営
みなさまご説明ございましたので、玄関先でご対応いただいておりますー
進め方返事を待たず自分から喋り出す。「大阪ガスの検針」レベルのこなれ感で。語尾は伸ばす(おばあちゃんに話しかける温度)。第一声で9割が決まる。
立ち位置を下げない「すいません」ではなく「お世話になります」から入る。下手に出ると営業に見える。
2
対面挨拶
名乗り → 用件+使用設備を確認 → 他世帯の不満 → 体験を引き出す質問
営
いつもお世話になりますー! 通信設備担当の〜〜と申します。
営
本日、住宅のJCOM設備・NTT設備ご利用の世帯様にお知らせがございまして、今どちらの設備でご利用でしたか?
営
以前からNTT設備ご利用のご世帯から「お部屋でのWiFiの通信が悪い」「テレビの通信が悪い」というお声を複数いただいておりまして、
営
それを受けて今年から通信設備に一部変更が入ったんですが、実際、動画が止まったり読み込みが遅いとか、WiFiをオフにしてスマホの回線で動画を見るタイミングとか、ございましたか?
この一息で何をしているか用件を告げたらまず「どの設備か」を先に聞いて相手に最初の一言を喋らせる(主導権を握る+現回線を特定)。返ってきたら「いつもありがとうございます」の御礼から入り、不満の声は相手の設備名に合わせて言う(=自分ごと化させる)。「変更が入った」で理由を匂わせ → 最後に具体的な体験を引き出す質問で相手に喋らせる。
JCOMの場合※御礼の入りは共通。設備名だけ置き換える
営
以前からJCOM設備ご利用のご世帯から「お部屋でのWiFiの通信が悪い」「テレビの通信が悪い」というお声を複数いただいておりまして、
営
それを受けて今年から通信設備に一部変更が入ったんですが、実際、動画が止まったり読み込みが遅いとか、WiFiをオフにしてスマホの回線で動画を見るタイミングとか、ございましたか?
ポイント「困ってないですか?」とは聞かない。「動画が止まる」「スマホ回線に切り替える」という具体シーンを出すから、相手も具体的に「あー、たまに」と答えやすい。語尾は伸ばし、担当者の温度で。
3
返答を受ける → 深掘り
Phase 2の質問の答えを受け、「ある」なら時間帯・行動をクローズドで掘って共感する
営
やっぱりありますよねー。それって何時くらいが多いです? 夕方とか夜とか?
営
その夜の時って、動画見てる時ですか? ゲーム? それともお仕事(テレワーク)?
営
あー、動画見てる時に止まるのはだいぶストレスですよね。。
流れPhase 2は質問で終わっているので、Phase 3はその答えを受けるところから始める。「ある」なら「やっぱりありますよね」で共感 → すぐ深掘り。時間帯 → 行動の順で、オープン(自由回答)ではなく候補を示して選ばせるクローズドで聞く。具体シーン(動画が止まる等)を引き出したら、すかさず共感を落とす。ボールは渡したように見せて主導権は離さない。
「特にない/問題ない」と言われた場合必ず掘り下げる
「問題ない」には2パターンある
Aちゃんと理解して言っている
B理解しておらず、質問に答えるためだけに「大丈夫ですよ」と言っているだけ
日本人の癖。これが8割以上
※どちらの場合も、必ず掘り下げていく。
営
もちろん普段は通信切れたりしないと思うんですけど、天候が悪い時とか、夜に動画見てる時とかに、たまに遅かったりはあると思うんです?
という感じで、できるだけ yes に誘導してから、上の深掘り(時間帯→行動→家族)に戻す。
禁句「困ってないですか?」はNG。「困ってない」で会話が終わる。具体的なシーン(時間帯・行動)を描いて聞けば、人は具体的に答える。
4
宅内トーク(玄関先を借りる)
結論を言い切り、「機械交換の説明」を理由に玄関先へ入る
営
お客様が今、僕らKDDIのテレビ回線のJCOMを使って頂いてるんですけど、もうこの建物にJCOM(NTT)の回線を導入したのが20年以上も前とかになるので、要はどんどん回線の経年劣化で通信が悪いってお声頂くことが増えてまして、、
営
なので今後そういった方に関しては、KDDIの最新の光回線の設備に移行して、速度上がってご利用頂けるようになったので、また機械の交換に2週間前後で来るので、ご契約者様にご説明していかないといけなかったんですけど、ご契約者様はご主人さんでよろしかったですか?
営
分かりました。でしたらお渡しする書類もあるので、ここマンション廊下がちょっと使ったらダメなので、こちらの玄関先だけお借りいたしますねー
狙い「切り替えどうですか?」と許可を取らない。20年以上前の設備=経年劣化を理由に「移行は当たり前」の空気を作る。契約者確認で主導権を握り、「機械交換の説明と書類」+「廊下が使えない」を理由に自然に玄関先へ。Yes/Noを聞かないのがコツ。
5
アウト返し
出てきた断り文句(アウト)をその場で返して、クロージングへ繋ぐ
アウト①「料金いくらになるの?」
営
料金的には変わんないんですよ。回線の部分が改善するっていうのでさせてもらってるんで。
営
この建物、やっぱそういう声多かったんで、切り替え後は初月無料+5ヶ月間2,200円割引が適用されるんで、ちょっとラッキーみたいな感じですね。KDDIからのお詫びと思ってもらったら。
返しの順番が命料金・キャンペーンを最初に出すと営業バレする。まず「変わらない」で料金不安を消し、特典は後付けで「KDDIからのお詫び」として出す。
アウト②「違約金かかるんちゃう?」
違約金補填※元の回線によって案内を変える
JCOM等(KDDI系)の場合
返し公式の補填はなし → 「上限1万円補填します」と案内(回収率は15%前後、実質1,500円程度)。
NTT系(ソフトバンク光・ドコモ光等)の場合
返し公式で最大3万円補填 → 強気に案内してよい。
その他の断り「家族と相談」「今忙しい」「親が契約者」などフロント寄りのアウトは付録A 反論・断り対応を参照。
別編
クロージング編(別途)
※宅内編(本線1〜5)で玄関先を確保したあとの、申込〜後確の流れ。状況に応じて別途。
1
クロージング
Yes/Noを聞かない。申し込む流れとして紙を出す
営
そしたら一応ね、紙だけ書いてもらわなあかんので、用意しますね。じゃあ、ここと、ここと、ここだけ書いてください。
ルール「申し込みされますか?」とYes/Noを聞かない。もう申し込む流れとして、紙を出して書いてもらう動作を実行するだけ。
au/UQ携帯ユーザーは要注意固定電話オプションが必須(スマートバリュー適用条件+キャンペーン条件のため)。携帯キャリアを必ず確認する。
2
後確案内 + リスク対策
電話確認は“形式”だと伝え、解約は後回しにさせる
営
この後、最終確認の電話が一本入るんで、対応お願いしますね。「はいはい」言って出てもらったら終わります。わからないことは、後から僕に聞いてください。
営
今回のau切替、形式的には対応で来てるんですけど、内部的にはauひかり回線に切り替えという形になるんで、JCOMのは解約になるんで、ご認識お願いしますね。
!タイミング厳守解約案内は“申込確定後”
案内の時点で「先にJCOM解約してくださいね」は絶対NG(不安にさせて止まる)。
申込が確定してから →「JCOM側に解約の電話してOKですよ」。引き止められても「もう切り替えたんで」で返せる。
付録 A
反論・断り対応
大前提(NG客)── 絶対ルール
!引く否定的・威圧的な客
※勝手に訪問してることに明らかに否定的・威圧的な客は、必ず「問題ない」と断ってくるので↓
でしたら問題無いので、よろしくお願いいたします〜
で引く。キレられる前に撤退する。
ピンポン時「結構です」
1〜2回は粘る即引かない
こちらのお知らせなんで〜 / 実は3回目で来てるんですよ(再配達感)
2回断られたら引く(キレられない範囲で粘るのが鉄則)。
「親が契約してるから分からない」
契約者に繋ぐ絞り込んで引き出す
お知らせになってるんで、契約者の方にご説明が必要なんですよ。
絞り込み流れ:父or母? → 何時にいる? → バラバラ → 何曜日なら? → ここで必ず在宅時間を引き出す。
※伝言ゲーム禁止。自分が直接、契約者・配偶者に説明する場を作る。
「家族と相談する」
同席を取る説明の場を作る
ご家族様にもご説明しないといけないので、何時いらっしゃいますか?
「すぐ引っ越す」
むしろ好機転居先で取りに行く
タイミングよかったです。違約金ご負担のない内容で案内させてもらってます。転居先ってどちらです?
→ 転居先で光を引いて、現回線の違約金もサポートする流れに持っていく。
付録 B
現回線ケース別の攻め方
JCOMユーザー
立て付けKDDIの子会社なので「KDDIグループ系列での切り替え」と案内できる。
違約金公式補填なし → 「1万円補填」と案内(回収率15%で実質1,500円程度)。
オプション有料チャンネル・固定電話は「無駄なんで外しときますね」とこちらから整理。
固定電話番号はKDDI内で引き継ぎ可能、と伝えて安心させる。
モバイルWiFiユーザー
違約金KDDI系なので公式補填なし → 1万円補填と案内。
深掘り「なぜモバイルを選んだのか」理由を必ず聞く。「前の家から持ってきた?前は戸建て?」と丁寧に。
プロ感「マンションのWiFiは4,000円前後、モバイルは割高なんですよ」と相場を出して専門家感を出す。
NTT系(ソフトバンク光・ドコモ光)
違約金公式で最大3万円補填 → 強気で案内してよい。
こんな時※客がKDDIを疑っている/分かっていない場合
KDDI(jcom)の場合
営
お客様、今KDDIのテレビ回線のJCOMを使って頂いていて、こちらが通信悪いので、今後そういった方は最新の光回線の安定する設備に移行して、安定してご利用頂いてますので、ご安心下さい。
NTTの場合
営
こちらの建物は、通信設備はKDDIが管理してたので、最新の光回線の設備に移行させて頂いて、皆様安定してご利用頂いてますので。
…など臨機応変に。
反応が弱い時は「料金攻め」でも
NTTのお客さんなどで反応が弱い場合↓
一応、来月からはこの建物、割引料金でWiFi使えるようになったんで〜
と、料金メリットの切り口でも案内。
付録 C
高齢者対応ルール(コンプラ)
!厳守年齢による取次制限
70歳超:第三親等内かつ69歳以下の家族の承認が必須。
80歳超:取次不可。
年齢確認は世間話の中でさりげなく、かつ簡潔に。無理な取次はトラブル・取消の原因。
付録 D
NG → OK 言い回し早見表
| NG(言わない) | OK(こう言う) | 理由 |
| お伺いさせてもらった/ご紹介させて | (言わない)住宅設備のお知らせで | テレショップ感・営業感が出る |
| 〜ると思うんですが | 〜るんですけど(断定) | プロは断定する。曖昧さは素人感 |
| au・光(ワード) | KDDIの設備 | 光回線営業と気づかれアレルギー |
| 料金いくらですか? | こちらから「大体◯円ですよね」 | 料金を聞くとプロ感が消える |
| お世話になっております | お世話になってます | 硬さ=営業感。崩して自然に |
| 切り替えどうですか? | 切り替わるんで(言い切る) | 選択肢を渡すとキャンセル増 |
| 申し込みされますか? | 紙だけ書いてください | Yes/Noを排除し流れで進める |
| (自発的に)キャンセルできます | 「工事まで大丈夫?」と聞かれたら答える | 自分から言うとキャンセル率UP |
| 困ってないですか? | 遅く感じるタイミングなかったです? | 具体的な問いに具体的に答える |
| 先にJCOM解約してください | (申込確定後に)解約OKです | 先に言うと不安で止まる |
付録 E
全体を貫く7つの原則
1
営業じゃない営業「マンション通信設備のお知らせ」で最後まで一貫。営業っぽさが混じると一貫性が崩れる。
2
当たり前感が武器「お知らせしなかったらこっちが怒られる」くらいの温度で押し返す。
3
料金で釣らない料金・キャンペーンを最初に出すと営業バレ。後付けで「KDDIからのお詫び」として出す。
4
選択肢を渡さない「変わりますか?」ではなく「変わります」。Yes/Noを聞かない。
5
ボールはこっちが持つクローズドクエスチョン中心。客には“ボールを渡した演出”だけ。
6
深掘らずに共感しない時間帯・行動・家族の3項目を引き出してから、具体的に共感する。
7
キレられない範囲で粘る「結構です」で即引かない。2回断られたら引く。
テンプレとアドリブの境界
テンプレで徹底する範囲:名乗り〜年数聴取/「他のお客様から」〜「なかったですか?」/時間帯・状況の深掘り/共感〜「結論、来月から切り替わって」まで。
アドリブで返す範囲:「不便だわ」「うちは困ってない」への反応、関係構築の世間話、家族構成・引っ越しなど個別状況。
テンプレがスラスラ言えるかで、1日あたりの獲得は約5倍変わる。まずテンプレ徹底が最優先。